虫歯治療の方法や虫歯の知識について

虫歯治療について

虫歯について

お口の中には実はとんでもない数の細菌が潜んでいます。皆さんがよく耳にする歯垢やプラーク。意味は同じですが、歯垢(プラーク)は細菌の塊です。この細菌の中には何種類もの虫歯菌が存在し、それを放っておくと虫歯が進行していきます。虫歯は自然治癒することはなく、最終的には歯としての役割を果たすことができず抜け落ちてしまうケースもあります。

歯の構造

歯冠  歯根 エナメル質 象牙質 歯髄腔 セメント質

歯は上記の図のようにエナメル質・象牙質・歯髄腔・セメント質で出来ています。また、虫歯の進行具合によって治療法も変わってきます。

虫歯の進行段階と治療法

C1 C2 C3 C4C1 C2 C3 C4

■C1=初期の虫歯

エナメル質内に虫歯菌が侵入し穴が開いた状態で痛みはありません。歯磨きを丁寧におこなっていただき、フッ素塗布などで虫歯がこれ以上進行しないよう経過観察をおこないます。

■C2=象牙質にまで虫歯菌が進行

C2の段階では、虫歯が歯の神経まで近づいています。象牙質は柔らかいので虫歯は中で大きく広がり、冷たいものなどで歯がしみることがあります。

治療法

虫歯部分を削り詰め物(インレー)で補います。浅い虫歯や前歯など人目に触れる部分であれば樹脂でできているコンポジットレジンという歯と同様の色の詰め物を使用し治療します。(保険適用)初期の虫歯ではエナメル質内に虫歯菌が侵入し穴が開いた状態でも痛みはありません。歯磨きを丁寧におこなっていただくことや、フッ素塗布などで虫歯が進行しないよう経過観察をおこないます。

■C3=歯髄まで虫歯が進行

歯髄には痛みを感じる神経が通っておりC3の段階では、冷たい物だけではなく、温かい物や甘い物でも激しい痛みを伴います。

治療法

神経と炎症の起きている部分を取り除き保護する根管治療(歯の根の治療)が必要になります。根管治療後、金属製の土台をつくり歯となる部分(人工歯)を被せます。この治療の際使用する土台や人工歯には保険適用のものと自費診療のものがあります。

■C4=末期の虫歯

歯の根だけが残っている状態です。歯髄炎を放置すると痛みを感じる神経そのものが死んでしまうため、ある日突然痛みがなくなります。この状態をさらに放置すると根に膿を持ち強烈な痛みがでます。

治療法

歯を残せる確率はかなり低くなります。C4になると、ほとんどの方が抜歯をおこない、抜歯した部分にはブリッジや入れ歯、インプラントなど歯の代わりになるものが必要となります。

虫歯にならないために

昔は、非常に多かった虫歯ですが、現代ではかなり減っています。それは市販の歯磨き粉に関係しており、現在の歯磨き粉には必ずと言っていいほど「フッ素」が入っているからです。また以前は、歯磨き粉をつけないほうがいいという見解があったことも一因でした。フッ素入りの歯磨き粉を使用することは虫歯から予防するための最初のステップです。

当然、毎日のブラッシングによる「磨き残し」も影響してきますので、しっかりと当院でブラッシング指導を受けて頂き、丁寧な歯磨きができるように心がけることが大切です。また、生活習慣や、間食にも気を遣う必要があります。そうしたご自身でのケアを行った上で、3ヶ月~6ヶ月に1度、定期検診にお越しいただくことで、虫歯はもとよりお口の健康を守ることが出来ます。